川井書生の見聞録

映画評論、旅行記、週刊「人生の記録」を中心に書いています。

人生2度目の就職・転職活動11ー秋水社・海事プレス社編ー(2021年7月11日号)

 26歳になった神奈川県在住の男性の人生記録「2度目の就活編」。第11回は大人向けの漫画を多数制作している秋水社と、海運・ロジスティクスなどの分野の記事を書いている海事プレス社の体験談。※人生の記録は週刊になります。毎週日曜日の19:30に投稿予定です。

改訂第2版 ロジスティクスの基礎知識

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週刊「人生の記録」 カテゴリーの記事一覧 - 川井書生の見聞録

⑴ 秋水社の場合

 飯田橋駅を降り東京ドーム方向へ歩くと、秋水社が入居するビルがある。僕がエレベーターに乗ろうとしたら、リクルートスーツ姿の若い女性も乗車してきた。僕が「階」のボタンを押した後、その女性は違う階のボタンを押さなかった。その時に今日の説明会は他にも沢山の応募者がいるのだと知った。

 今回の採用は中途採用であったが、他の応募者も僕と同じくらいの年齢だった。男性より女性の方がはるかに多いのは、秋水社が扱うジャンルの漫画が女性向け中心だからであろう。秋水社は大人の女性向けの漫画を得意としていた。

 最初に社長が会社の説明をしてくれた。その後、SPIのような適性試験を受験した。そこまで難しい問題はなく、時間切れになることなく解いている人がチラホラいた。後日、筆記試験通過の連絡を受けた。

 面接官はとても親切な方だった。僕が男性向けの漫画を作りたいと志望理由を話した時に、正直に「だとすると志望理由がマッチしないかもなあ」と面と向かって言ってくれた。このように面接の場で言ってくれると自分の面接の反省点や改善点が分かるのでありがたかった。新卒採用の面接だと理由も教えてくれないで落とされるので、なんでダメだったのかとても分かりにくかったから。

 面接時に言われた通り、志望理由のミスマッチという点で面接は落ちてしまった。だが、反省点が見えたのは一歩前に進んだ。第二新卒や既卒者の場合は、先に中途採用の面接を受けてから新卒採用を受ける方がいいのかもしれない。

⑵ 海事プレス社の場合

 連載第8回の記事で新聞社は全て受け終わり、もう受けないと述べたが、その後海事プレス社だけ受けた。土日祝日が定休日だったからだ。書類選考を通過し、面接の前に作文と質問事項を回答してくださいという連絡が来た。

 なんだ、これが実質の書類選考じゃんと思いつつも作文を書き上げたので、それを以下に掲載する。

 私が中学のソフトテニス部で部長になった時、先代の部長から「お前らの代では県大会に出ろよ」とエールを貰った。先輩の代では県大会にあと一歩のところで敗れたからだ。

 私たちの一つ上の代は先輩一人しかいなかった。顧問の先生の厳しい指導に耐えきれず、みんな辞めてしまったのだ。私達の代も、私が部長になった時点で三分の一にまで数が減っていた。

 先生はそれを反省していたのだろうか、私達の代になると「部はお前に任せる」と一転して放任主義をとるようになった。

 部長になった私は二つの目標を立てた。一つは県大会に出場すること。もう一つは辞めてしまう部員を少しでも減らすこと。

そのために二つの改革を行った。一つは、部員それぞれの苦手分野に合わせた練習メニューを考案したことである。サーブが苦手な部員にはあえてサーブの球出しをお願いしたり、バックハンドが苦手な選手同士でラリーをさせたりした。

もう一つは、レギュラーと非レギュラーの平等化だった。元々の部ではレギュラーは球拾いなどが免除され、その分非レギュラーがそれらの雑務をやらされていた。その不平等な状況を改善することで、球拾いばかりであった非レギュラーの練習環境が改善し、彼らは球を使った練習を沢山できるようになった。その結果、部内に下剋上の風潮ができ、競争が激しくなった。

 県大会出場のかかった試合。先代の部長が応援しに来てくれていた。奇しくも対戦相手は先代が敗れた中学校だった。私達は何とか勝利し、県大会出場という悲願を達成した。ここまで強くなれたのは、私達の代になってほとんどの部員が退部しなかったからだろう。

 試合後、部員達が私を胴上げしてくれた。その時の部員達の感謝の気持ちに私は目が潤んだ。

 もしかしたら、他の記事でこの題材の400文字バージョンを取り上げていたかもしれないが、今回は800文字だったので元の文章から加筆した。400文字バージョンより一層具体的になったと思う。

 次に僕は質問事項のwordファイルを確認した。質問内容は志望動機に関するものと自己PRに関するものだった。

 自己PRの方は慣れた手つきでスラスラと書けるようになったのだが、志望動機が全く思い浮かばなかった。秋水社の面接で志望動機のミスマッチが起きてしまったので、より深く志望動機を考えたのだが。考えれば考えるほど志望動機が思い浮かばなかった。

 僕が本当にやりたいこと。それは作家であり映画監督であった。だけれども、それはどの会社に入ってもできない事であり、才能ある人がフリーでやる仕事だった。つまり、僕はその企業の面接を受けても多少のミスマッチが起きてしまうのである。

 結局、海事プレス社の志望動機は書けなかった。400文字なら書けたかもしれないが、800文字は書けなかった。

⑶ 出版業界の就職活動まとめ

 僕はこの2社を最後にして、出版社と新聞社を受けないことにした。以下は僕が受けた出版社とその結果である(ES・履歴書提出順)。

1)KADOKAWA:2次面接落ち

2)新潮社:1次面接落ち

3)文藝春秋:1次面接落ち

4)日経BP:書類落ち

5)NHK出版社:書類落ち(職歴を書き忘れた)

6)光文社:書類落ち

7)中央公論社:筆記試験落ち

8)秋水社:1次面接落ち(最終面接の手前)

 新聞業界・出版業界と全滅した僕は、以前映像制作会社で働いていた経歴が生きる、映像制作会社を重点的に受けることにした。1周回って、それこそ自分が最もやりたい仕事だと気付いたから。

 

 続きは7/18(日)の19:30に投稿します。

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